Amazon相乗り販売の価格競争に疲れてしまったのでAmazon簡易OEMに挑戦したいのですが、どうやってリサーチすればいいか分からない・・・
あなたは今こんなお悩みを持ってはいないでしょうか?
今回はそんなあなたの為に、Amazon簡易OEMリサーチの手順を初めて取り組むあなたでも分かるように1から解説していきます。
Amazon簡易OEMリサーチは以下の手順で進めていきます。
- 市場選定
- 在庫追跡をして市場規模を確認する
- 利益計算
- ライバル商品のレビューを読み込んで差別化ポイントを考える
今回の記事では3つ目のステップ「利益計算」の具体的な手順を解説していきます。
↓1つ目のステップ「市場選定」は以下の記事で解説しています。
↓2つ目のステップ「在庫追跡をして市場規模を確認する」は以下の記事で解説しています。
Amazon簡易OEMリサーチにおいて利益計算はとても重要なステップです。
なぜなら事前に利益計算をしっかりやっておかないと、いざ販売開始してみると「思ってたより利益が取れなかった・・・」ということになりかねないからです。
そうならない為にも、この記事を読んで利益計算のやり方を習得しておきましょう。
↓動画でも詳しく解説しています
利益計算の手順
利益計算は以下の手順で進めていきます。
- 中国から何元の商品を仕入れたら、利益率30%(粗利益)を確保できるか調べる
- タオバオ・アリババでベンチマーク商品と同じ商品を探す
- サンプル注文をして品質をチェックする
順番に解説していきますね。
中国から何元の商品を仕入れたら、利益率30%(粗利益)を確保できるか調べる
まず中国から何元の商品を仕入れることができれば、粗利益で利益率30%以上を確保できるかを調べます。
粗利益というのは、商品を仕入れて広告を使わずにそのまま販売した場合に得られる「広告費などを考えない場合の利益」のことです。
粗利益は以下の式で求めることができます。
粗利益 = 売上 - 仕入原価 - Amazonなど販売モールの手数料
※仕入原価とは商品を中国から輸入するためにかかる費用(商品単価+中国国内送料+代行手数料+国際送料+関税)のことです。
そして、ベンチマーク商品と同価格で出品した時に、粗利益で利益率30%以上取れない場合はその市場への参入は見送るようにしましょう。
例えば前回の市場規模計測編の記事で例に挙げた以下の商品の利益計算をしてみます。
商品ページを開いたら以下の「手数料」というボタンをクリックします。
ちなみにこの手数料ボタンはショッピングリサーチャーという無料のGoogle拡張機能を導入することで表示させることができます。
↓ショッピングリサーチャーの導入方法については以下で解説しています。
手数料ボタンをクリックすると、AmazonFBAを利用した時の手数料を調べることができるFBA料金シミュレーターというツールが開きます。
まず検索窓に手数料を調べたい商品のASINコードを入力するのですが、ショッピングリサーチャーの手数料ボタンを押して開いた場合該当のASINコードが自動的に入力されているので、そのまま検索ボタンをクリックします。
するとその商品の画像や重量、寸法など、その商品に関する情報が表示されます。
次に「Amazonから出荷」というところの下の入力欄に、ベンチマーク商品の出品価格と同じ価格を入力します。
そして画面を少し下にスクロールして「計算」というボタンをクリックします。
すると画面右側にグラフが表示されるのですが、そこの「費用/コスト」というところに出てくる右側のグラフの上に表示されている数字が、 AmazonFBAを利用して販売した場合の手数料になります。
手数料を確認したら、次に商品原価というところに何でもいいので適当に数字を入力して、下の計算をクリックします。
例えば商品原価に1000と入力して計算をクリックすると、以下のように純利益982円・利益率33%と表示されます。
つまり商品原価1000円のものを仕入れて、販売価格2980円でFBAを使って販売したら、粗利益982円(利益率33%)を獲得できるということが分かりました。
先程「粗利益で利益率30%以上取れない場合はその市場への参入は見送る」と説明しましたが、利益率33%なのでまだ少し余裕がありますよね。
ですので、今度は原価を1000円から1100円に少し上げてみて、再度計算をクリックしてみます。
すると利益882円・利益率30%となりました。
つまり商品原価1100円以内のものを仕入れることができれば、粗利益で利益率30%以上を確保することができるということですね。
では次に、商品原価1100円というのは中国の通貨で考えた場合、何元の商品を仕入れることができればいいのか?ということについて考えていきます。
まず商品原価1100円の内訳を見てみると以下のようになります。
商品原価1100円 = 商品単価 + 中国国内送料 + 輸入代行手数料 + 国際送料 + 関税
上記の式から分かるように、商品を仕入れる為にかかる全ての費用の合計金額のことを商品原価と言います。
それを踏まえた場合、上記式の赤字部分の「商品単価」は何元のものを仕入れれば、商品原価1100円になるのか?ということについて今から考えます。
仮にこの時「商品単価 = X元」とすると、以下の計算式で考えることができます。
- 航空便の場合:商品単価 X元 × 30 = 商品原価1100円
- 船便の場合 :商品単価 X元 × 25 = 商品原価1100円
上記のように、航空便を使って輸入する場合中国の商品単価に30を掛けると大体の商品原価を求めることができて、船便の場合は中国の商品単価に25を掛けると大体の商品原価を求めることができます。
この計算式を踏まえると以下のようになります。
- 航空便の場合:商品原価1100 ÷ 30 = 商品単価 約36.6元
- 船便の場合:商品原価1100 ÷ 25 = 商品単価 44元
少なくともこの単価よりも安い商品をタオバオやアリババから見つけてくることで、粗利益で利益率30%以上を確保できるということですね。
そして基本的に在庫が安定してきたら少しでも利益を確保していく為に、配送料が安い船便に切り替えていくのを推奨しています。
ですので最終的に船便を使って仕入れていくことを想定して、44元以内の商品をタオバオ・アリババで探していきます。
ただし船便は航空便に比べて納期がかかってしまうデメリットがあるので注意しましょう。
本来であれば正確に利益計算をする為に、中国国内送料・国際送料・代行手数料・関税などそれぞれの費用がどれくらいかかるかを事前に細かく計算しておくべきです。
ですがそういった細かい利益計算については、
- どの工場に商品を発注する?
- どんな付属品・同梱物を入れる?
- パッケージはどんなデザインにする?どの工場に発注する?
など細かいことが全部決まってからでOKです。
Amazon簡易OEMリサーチのこの時点での利益計算は、簡易的に利益計算をして、スピード感を持って参入する・参入しないの判断をしていくべきです。
なぜなら今細かく利益計算をしたところで、「どの工場に発注する?」「パッケージのデザインはどうする?」など、細かい部分は現時点では確定していないので、結局後で原価が変動してしまう可能性があるからです。
そういった細かいところまで詰めるのは時間が掛かりますし、仮に細かいところまで詰め終わってからしっかり利益計算をしたとして、「結局利益率30%下回ってしまいました」っていうことになると、時間がとても勿体ないです。
なので今の段階では効率を重視して、簡易的な利益計算で素早く参入判断をしていきましょう。
タオバオ・アリババでベンチマーク商品と同じ商品を探す
次にタオバオ・アリババでベンチマーク商品と同じ商品を探していきます。
タオバオとアリババを比較すると、アリババの方が比較的単価が安い場合が多いです。
なので「まずはアリババで商品を探して、良い商品が無ければタオバオで探す」という順番で進めていきます。
アリババの方が単価が安い場合が多い理由ですが、アリババは個人取引向けではなく卸売向けプラットフォームなので、工場直営店が多く出店しています。
小売店よりも工場直営店が多い為、アリババの方が単価が安い場合が多いんですね。
まず、タオバオ・アリババの商品を効率的に探すために「Aliprice」という無料のGoogle拡張機能を導入しておくのをオススメします。
↓Alipriceの導入方法や使い方については以下で解説しています。
では早速Alipriceを使って、アリババで44元以下の商品が無いかを探していきます。
まず以下の商品は37.5元なので良いかなと思うかもしれませんが、よく見てみると最小注文ロット数が500個となってますね。
いきなり500個も大量注文するのは、Amazon簡易OEM初心者の人からするとかなりハードルが高いですよね?
ですのでこういった注文ロットが大きい商品は避けていきましょう。
引き続きAlipriceの検索結果を見ていくと、単価が安く注文ロット数も低い商品を見つけることができました。
しかしよく見てみるとおそらくこれは単品で36元のようです。
ベンチマーク商品は2個セットなので、それに合わせて2個セットで仕入れると72元になってしまいます。
そうなると仕入単価の条件「44元以内」に見合わないのでこれも飛ばします。
引き続き見ていったところ、44元以内且つ注文ロット数も低く、2個セットの商品を見つけることができました。
こちらをクリックしてアリババの商品ページを開き、商品の詳細を確認してみます。
このアリババの商品ページを確認して、Amazonのベンチマーク商品と大きな誤差が無いかチェックします。
素材・大きさ・機能面など、ベンチマーク商品とアリババの商品の仕様が大きくかけ離れすぎていると、「ベンチマーク商品は売れるのに自社商品は売れない」ということにもなりかねません。
もちろんそれがお客さんが求めている仕様であればベンチマーク商品よりも売れる可能性はあります。
ですがあくまでも前回の市場規模計測の記事で算出した市場規模は、そのベンチマーク商品の仕様に対してのデータなわけですよね。
ですので、ベンチマーク商品の基本的な商品仕様からはかけ離れすぎない方が安全です。
これから初めて取り組む方からするとイメージが難しいかもしれませんが、Amazon簡易OEMにおいては、ベンチマーク商品が持っている基本的な商品仕様はおさえつつ、お客さんが持っている不満を解消する為の+αの商品仕様を付属品・おまけ品で補い、ベンチマーク商品に勝つというのが、僕が推奨している考え方になります。
それを踏まえた上でアリババの商品ページをチェックしてみましょう。
まずカラーバリエーションが5種類あるようですが、以下の赤枠のカラーはベンチマーク商品とほぼ同じではないかもしれませんが、大きくかけ離れてはなさそうです。
ですのでもし選ぶとするならこの2種類を選びます。
次に大きさもチェックします。
全く同じではないですが、大きくかけ離れてはないですよね。
あとは念の為アリババのページを日本語に変換してみて「本当に2個セットかどうか」を確認してみます。
↓海外ページを日本語に変換する方法は以下で解説しています。
ページを日本語に変換して商品タイトルに注目してみると「セット2つ」と書いてますね。
なのでおそらくこの商品は2個セットで合ってますね。
商品画像は2つセットになっているので、わざわざ日本語に変換して調べる必要なくないですか?
たしかにそう思われるかもしれませんが、タオバオ・アリババでサンプル注文して手元に商品を取り寄せたところ、画像と実物で仕様が異なってたというケースはわりとあります。
なので少しでもそういったリスクを回避する為に、調べられる部分は事前にしっかりと調べておきましょう。
ベンチマーク商品と仕様がほぼ同じであることを確認したら、次に商品の仕入単価を改めてチェックします。
商品の仕入単価は38.5元ということで、先程事前に調べた粗利益で利益率30%以上取るための条件、44元以内をクリアしていますね。
しかしAmazon簡易OEMにおいては商品本体だけでなく、オリジナルパッケージを作ったり、お客さんが喜ぶような付属品を入れたり、ベンチマーク商品に勝つための差別化について考えていく必要があります。
そのあたりの商品本体代以外にプラスアルファで掛かってくる費用についても、この時点で考慮しておかなければいけません。
その差別化をするためにプラスアルファでかかってくる費用は、内容によって金額が上下するので一概には言えないのですが、大体5元~10元くらいプラスで商品本体代に上乗せされるイメージで考えておけばOKです。
今回の商品の場合本体代が38.5元なので、44元以内に抑える為には、パッケージや付属品などでかかるプラスアルファの金額は5.5元以内に抑える必要があります。
なので5.5元の予算でパッケージや付属品を企画していくというイメージになります。
サンプル注文をして品質をチェックする
サンプル注文については「利益計算」の話からは少し離れてしまいますが、作業の流れ的にこの時点でやってしまった方が効率的なので、この時点でやっておきます。
- ベンチマーク商品とほぼ同じ(商品仕様が大きくかけ離れすぎていない)
- パッケージや付属品などプラスアルファでかかる費用を含めて価格の条件に見合う
この2点が確認できた商品に関しては、サンプル注文をして手元に実物を引いてきて品質に問題が無いかチェックをします。
サンプル注文する商品の数ですが、まず仕入候補となる工場を3つほど見つけて、各工場から3個くらい注文するのを推奨しています。
その中で一番品質が良かったところを、正式に本発注する工場とします。
なんで1工場につき3個とか複数発注する必要があるんですか?
それは理由が2つあります。
- 工場によっては1つ1つの品質にムラがあるから
- 画像製作をスムーズに行うため
順番に解説しますね。
1.工場によっては1つ1つの品質にムラがあるから
1つ1つの品質がバラバラな工場はわりと多いです。
なので1個ではなく3個とか複数発注しておいて、品質のムラをチェックしておくというわけです。
ですがサンプル注文した3個がたまたま品質の良いものだけが送られてきて、正式に本発注した際に品質の悪いものが送られてくることもあります。
なので資金が許すのであれば、サンプル注文の数量は多ければ多いほど良いです。
2.画像製作をスムーズに行うため
サンプル発注をした結果品質的に問題が無ければ、商品画像の製作に進んでいきます。
商品画像の製作をするにあたってまず商品撮影をするのですが、画像製作の専門業者やカメラマンさんに撮影用の商品を送ります。
その時、あなた自身の確認用として手元にサンプル1個は残しておきたいですよね?
それにあなた自身とカメラマンさん双方が同じものを手元に持っておかないと円滑なコミュニケーションが取れないので、そういった意味でもサンプルは複数手元にあった方が良いです。
そして中国工場のサンプル注文だけでなく、ベンチマーク商品も購入しておくことも大事です。
なぜなら中国から取り寄せたサンプルを見て品質的に問題ないと思っていたとしても、ベンチマーク商品と比較した場合、実はベンチマーク商品よりも品質が劣っていたというケースも十分考えられるからです。
ですので、中国から届いたサンプルとベンチマーク商品の実物を見比べて、少なくともベンチマーク商品と同等、もしくはそれ以上の品質の工場から本発注をするようにしましょう。
この時明らかに中国工場の品質がベンチマーク商品よりも劣っている場合は、再度中国工場を選定しなおして、別の工場からサンプルを取り寄せるようにしましょう。
以上がAmazon簡易OEMリサーチにおける利益計算(+サンプル注文)の流れになります。
よくある質問
利益計算(+サンプル注文)をするにあたって、皆さんからよく頂く質問についてまとめました。
- なぜ粗利益で利益率30%以上を確保する必要があるのか?
- なぜベンチマーク商品と同価格に合わせた場合で考える必要があるのか?
- パッケージにこだわったり付属品を入れたりして差別化をしても、価格はベンチマーク商品と同価格に合わせるべき?
- サンプル注文をする工場の候補が沢山出てきた場合、その中で良い工場を厳選する方法が知りたい
順番に回答していきますね。
なぜ粗利益で利益率30%以上を確保する必要があるのか?
なぜ「粗利益で利益率30%」っていう数値にこだわる必要があるんですか?
なぜかというと、Amazon簡易OEMリサーチ第1回目の「市場選定」の記事でも解説しましたが、基本的にAmazonで新しく商品をリリースした直後というのは検索順位がかなり下の方からスタートするので、広告を活用して購入数をあげていって徐々に検索順位を上げていくという基本戦略があるからです。
広告を活用すれば検索結果ページの目立つ位置にあなたの商品を表示させることができるので、リリース直後であっても商品を買ってもらえる可能性が上がります。
↓Amazon広告の基礎知識については以下の動画で解説しています。
その広告費を踏まえた場合、粗利益で利益率30%以上無ければ、最終的な利益が残りにくくなってしまいます。
戦略によるので一概には言えませんが、基本的に広告費の比率は多くても売上に対して10%くらいには抑えておきたいところなので、例えば粗利益の利益率が30%の場合、広告費の比率が多く見積もって10%掛かったとして、最終的な利益率は20%となります。
文字で説明してもよく分からないと思うので図で説明しますね。
例えば3000円の商品を1個販売した場合以下のようになります。
売上3000円で粗利益の利益率が30%の場合、粗利益は3000円×0.3で900円になります。
そして広告費が売上に対して10%の比率でかかったとすると、広告費は3000円×0.1で300円になります。
つまり最終的な利益は粗利益900円-広告費300円で600円(利益率20%)となります。
粗利益での利益率が30%以下になってしまうと、最終的な利益が残りにくくなるというのは、この図を見て何となくイメージして頂けるんじゃないかと思います。
なぜベンチマーク商品と同価格に合わせた場合で考える必要があるのか?
「ベンチマーク商品と同価格で出品した時に、粗利益で利益率30%以上取れない場合はその市場への参入は見送る」って言ってましたけど、ベンチマーク商品と同価格で出品する必要ってあるんですか?
はい、「出品価格をベンチマーク商品と同価格にした場合、粗利益がしっかり取れているか?」というのを重視すべきです。
Amazonで買い物をするお客さんは、色んな商品の価格を比較して買い物をしている人が多い傾向があります。
その背景を踏まえると、もしベンチマーク商品よりもあなたの商品がコストパフォーマンスで負けてしまった場合、多くのお客さんが価格が安いベンチマーク商品の方に流れていってしまいます。
特に商品レビューなどが貯まっていない売り出して間もないうちは尚更です。
なので、「ベンチマーク商品と同価格で出品した際に、粗利益がしっかり取れている」というのが望ましいです。
出品して間もない頃は、ベンチマーク商品よりもあえて価格を下げて購入数を集めていきましょう。
最初のうちは利益は一旦捨てて、購入数を集めることで検索順位を上げたり、商品レビューを貯めたり、あなたの商品を育てていくことを重視します。
そしてあなたの商品がある程度育ってきたら、少しずつ価格を上げていきます。
価格を少しずつ上げていく中で、「どの価格にすれば利益を最大化できるのか」というポイントを探っていきましょう。
状況によってはベンチマーク商品よりも価格を上乗せしても利益を大きくすることができる場合もあります。
ですが実際にやってみないと、ベンチマーク商品よりも価格を上乗せして利益を最大化できるかどうかは分かりません。
ですので、万が一上乗せできなかった場合のことを想定して、「ベンチマーク商品と同価格で出品しても粗利益が30%取れる」というのを絶対条件としておくというわけですね。
パッケージにこだわったり付属品を入れたりして差別化をしても、価格はベンチマーク商品と同価格に合わせるべき?
パッケージや付属品とかプラスアルファでかかる費用も含めて、ベンチマーク商品と同じ価格で出品した時に粗利益で利益率30%取れるのが理想なんですよね?
でもパッケージにこだわったり付属品を入れたりして差別化して、ベンチマーク商品よりも価値のある商品を作るって考えたら、ベンチマーク商品の価格より高くしても良いんじゃないですか?
たしかにその考えは間違いではありません。
というか、価値の高い商品を作って販売単価を上げていく考え方はむしろ僕も大賛成です。
例えばさっきの商品の例で言うと、仕入単価の内訳は以下のようになってますよね。
商品本体代 38.5元 + パッケージや付属品などのプラスアルファ費用予算 5.5元 = 44元
44元に収まるようにプラスアルファ費用は5.5元の予算にしています。
しかし例えば以下のようにプラスアルファの費用を10元かけて、パッケージや付属品をしっかりと作り込んだとします。
商品本体代 38.5元 + パッケージや付属品などのプラスアルファ費用予算 10元 = 48.5元
この場合仕入単価の条件44元を超えているので、粗利益で利益率30%を確保する為には、ベンチマーク商品よりも販売価格を上乗せする必要があります。
お客さんが本当に求めている価値を付与できているのであれば、ベンチマーク商品よりも価格を上乗せしても商品が順調に売れていく可能性はあります。
しかしどれだけリサーチして良い価値を提供できたと自分では思っていたとしても、ベンチマーク商品よりも高い価格を支払ってでも買うに値する商品かどうかの最終的なジャッジはお客さんが決めます。
やはり市場に商品を投下してみないとその結果は分からないです。
なのでもし仮にベンチマーク商品よりも高い価格設定をして、お客さんに認められなかった場合のことも想定して、ベンチマーク商品と同じ価格で出品したとしても粗利益で利益率30%とれるというのを絶対条件にするべきです。
そして1つ前の質問で回答した通り、その絶対条件をクリアした上で、ベンチマーク商品よりも価格設定を少しずつ上げてみて、「どの価格にすれば利益を最大化できるのか」というポイントを探っていくというわけです。
サンプル注文をする工場の候補が沢山出てきた場合、その中で良い工場を厳選する方法が知りたい
「仕入候補となる工場を3つほど見つけて、各工場から3個くらいサンプル注文する」と言ってましたけど、候補の工場が4つ以上見つかった場合、何か厳選する方法とかありますか?
その場合は以下の点に注目して工場を厳選しましょう。
- より価格が安い工場に厳選する。
- リピート率・受注金額が高い工場に厳選する。
前者の「より安い工場に厳選」というのはイメージしやすいかと思いますが、後者の「リピート率・受注金額が高い工場に厳選」という切り口は初めて耳にする方も多いんじゃないかと思います。
リピート率と受注金額の数値は以下のように表示されています。
↓アリババの検索結果の場合
↓Alipriceの検索結果の場合
このリピート率と受注金額が大きければ大きいほど、実績がある工場ということなので、良い品質である確率が上がります。
しかしここの数値が良かったとしても、実際取り寄せてみると品質があまり良くないケースもありますし、受注・リピートの実績が無かったとしても、実際取り寄せてみたら品質が良かったというケースもあります。
なので実際に見てみないと何とも言えないというのが正直なところです。
ですのでリピート率と受注金額は、あくまで工場選定する際の一つの参考値程度に考えておきましょう。
Amazon簡易OEMにおける利益計算(+サンプル注文)の解説は以上になります。
「実際に販売開始してみると思ったより利益が取れなかった・・・」「品質が悪いせいでバッドレビューが沢山貯まってしまった・・・」といったことを避けるために、こちらの記事の内容は必ず頭に入れておきましょう。
次回はAmazon簡易OEMリサーチの最終ステップである差別化について解説しますので、是非楽しみにしていてくださいね。
↓次回の差別化の記事はこちら
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